プロレスも、一種の芸術…文化ですよ。

無理やりに現金を工面してまで行きたかったイベントとは…ハッスルマニア
ええ、言うまでも無くアホですね。まっとうな人間のすることじゃないです。
普通のプロレス興行と違い、TV局などの一般マスコミの姿が多く見られる中、
何とか最安のチケットをゲットし、場内へ…入ろうとしたのですが、
開場予定時刻を過ぎているというのに開場していません。
しまいには雨まで降り出してきて、一気に殺伐とした雰囲気に。
結局45分遅れでロビーのみ開場し、その約10分後に客席も開場。
リハーサルが長引いたのかもしれませんが、DSEらしからぬ
ショッパイ運営振りに、もう萎え萎えです。帰っていいかな?
場内では既にPPVの事前番組を生中継中。ハッスルシリーズの
おさらいビデオは、初・生ハッスルの私にとって、何気に有難かったです。
予定より15分ほど遅れてイベント開始。
オープニングは草間GMのハゲ頭…もとい、ご挨拶。
GMの、あまりにもグダグダかつ噛み噛みのトークぶりに場内苦笑。
ハゲコールで生暖かく応援です。全カード発表の後、始まったのは…
試合ではなく、「8時だよ!全員集合」風ハッスル軍入場式。
アリーナ客席通路にわらわらと出てきたピンク色の服を着た
スタッフの皆さん、羞恥心は捨てましょう。いきなりのおバカぶりに、
開場前後のイライラは何処へやら。すっかり毒気を抜かれてしまいました。
ハヤシ&ヤン対石森&飯伏
軽量級ならではのスピーディーな動きに、拍手喝さい。つかみはOK。
石森のムーブミスが無ければ、パーフェクトなオープニングマッチでした。
デビル夫人&Erica&マーガレット対アリシンZ&ブランカX&「X」
試合前のスキット映像で、Xがジャガー横田だとあっさり判明。
でも、何故「ジャガーY」?…そうか、3人揃ってXYZか!
ハッスル初登場のジャガーさん、何とネコキャラ。劇団四季
「キャッツ」もビックリのネコムーブでハッスル女子軍を翻弄します。
これはネコミミとか、ネコしっぽとか、今後のバージョンアップを
期待していいですか?試合はハッスル女子が勝ったものの、
ジャガーさんデ・ジ・キャラット顔負けの「〜にゃー」言葉で宣戦布告。
萌えなのかギャグなのかシリアスなのか良くわからないまま、次回に続く。
長州&藤原対坂田&コールマン
長州のパートナーXは、藤原組長。無難すぎて逆に拍子抜けな人選。
せっかくなんだから、長州小力をブッキングすればいいのに…。
試合は昭和組が凄みを見せたものの、コールマンのエルボーのような
ストレートのような打撃一発で組長撃沈。プヲタの皆さん微妙にエーイング。
坂田のマイクアピールに反応することなく、長州サクサクと退場。
やる気が無いのか、それとも坂田など相手にしていないということか…。
ちなみに坂田、勝利の乾杯もタイミングが合わず、間の悪さが目立ちました。
そして注目の一戦・第一弾!ケンゾー対和泉元彌
試合前の映像では元彌、会場入りしていないようでしたが…果たして…。
ケンゾーとヒロコの入場シーンは、やや歓迎ムード。
ジュディ・オングの「魅せられて」にのって登場したセッチー鬼瓦軍団
元彌さんがいませんが…まさか、ダブルブッキングですか?
え?「ダブルブッキング」じゃなくて「掛け持ち」?
どっちも同じ意味だっつーの。観客を裏切らないネタ、いいですね。
マニアの鋭い突っ込みを交えつつ、進むマイク合戦。痺れを切らした
ケンゾーが鬼瓦軍団のAKIRAとミスター鬼瓦を相手に暴れていると…
ヘリの音が!おもむろに天井からスモークが噴出し、その中から
現れたのは…狂言和泉流二十世宗家・和泉元彌少林サッカー
テーマ曲で、ワイヤーアクションですか?準備万端完璧な仕込みで
スタンバイしていた和泉流宗家、狂言のリズムでリングインし、
果敢にケンゾーに挑みます。牛若丸のように、ケンゾーの突進を
するりと潜り抜けますが、一度つかまると…やっぱり弱い。
顔を張られ、ネックハンギングで吊るされ、バックブリーカー
極められ…青息吐息。客席から飛ぶ「かわいそう〜」の声…
気がつけば、ケンゾーはすっかりヒールに、和泉元彌
ビーフェイスの立場になっていました。日本伝統の判官びいき
スタートです。いくらヒドイ目にあってもカウント3を許さない和泉。
華奢な体で頑張ります。AKIRAたちの助太刀も、
観客は許容のスタンスです。入場時には「小細工はいたしません」と
明言していたヒロコですが、やっぱりヒールの血なのか助っ人に
パウダー&急所攻撃。ところがケンゾーがうっかりスピアーを
ヒロコに誤爆。これで試合の流れは完全に変わりました。
AKIRAたちの助太刀による肉体的ダメージと、同士討ちによる
精神的ダメージでふらつくケンゾーに、必殺の…空中元彌チョップ
単にコーナーからウラカンラナのようにケンゾーの肩に飛び乗り、
チョップを連打するというトホホな技でしたが、それでも和泉、
ケンゾーからフォール勝ち。破綻の無いまま、ちゃんとした
プロレスの試合として成立したことに、心底感動しました。
元彌もケンゾーもヒロコも、本当にグッジョブ!
各々が自分の役割を、最後まで全うした良い試合でした。
退場していく和泉に合わせて、ナレーション&字幕。
もしかしたら、今日のベストマッチかもしれません。
休憩明けはハッスル仮面レッド&ブルー&ライオセイザー対
ザ・ネオデビル・ピエロ1号&2号&ジャスティライザーグレン。
子供たちの「セイザーX頑張れー」の声援にほのぼのしつつ、まったり観戦。
とはいえ試合自体は何気にハイレベル。立体感とスピード感あふれる攻防は、
スタンド席からでも十分楽しめます。ハッスルレッドの動きが凄いです。
結局ライオセイザーがグレンに勝ちましたが、見所はここから。
高田総統の洗脳を解くために、セイザーXが場内のちびっ子たちに
ジャスティライザーコールを要求。大きな手拍子の中、場内が暗転し、
ストロボフラッシュの中…洗脳が解けたー!明るくなった場内で、
正義の心を取り戻したジャスティライザー。まるでヒーローショー。
横アリのちびっ子たちも、大きなお友達(爆)も、たぶん大満足でしょう。
プロレスとヒーローショーのコラボレーションマッチは、
見事ハッピーエンドで幕を閉じたのでありました。
ハッスルスーパータッグ決定戦、金村&田中対安田&天龍。
ええと…金村&田中と一緒に入場してきた人は、いったい誰ですか?
スイマセン、私、ちょっとお笑いというか、芸能界には疎いもので…。
それはともかく、「ハゲ」コールの中、草間GMによる選手権宣言。
公開されたチャンピオンベルトは…ちょっと、チープすぎないか?
ハードコア風味で進む試合、安田の思いっきりの悪さが目立ちます。
折角の巨体なのに、大きなバンプを取らないのでハードコアの迫力が半減。
安田さん、借金キャラだけじゃ、そのうち仕事なくなっちゃいますよ〜。
最後は天龍が53歳であっさり勝利。安田さんはベルトをオークションに
かけるようですが、そんな安っぽいベルトに果たして買い手がつくかどうか…。
ついにメイン、HG&小川直也&大谷対インリン様&川田&アン・ジョー。
一人ずつの入場シーン、モンスター軍の最後はインリン様
そしてハッスル軍の最後はHG!この2人がトリとは…ハッスル、
あまりにも恐るべし。プロレスの常識を完全にぶち壊しています。
インリン様とHGのにらみ合いだけで、場内は完全にヒートアップです。
本日デビュー戦のHG、アンジョーと見事なロープワーク。
アンジョーのプロレスの巧さもさることながら、大観衆の中、
物怖じせずに動くHGがすばらしいです。腰だって振りまくりです。
アンジョーとはスイングしたHGですが、川田のハードヒットには
まだ対処し切れていないようで、強烈なチョップ一撃で大ダメージです。
しかし、折れることなく戦い続けるHG、やられてもやられても
腰を振り続けます。芸人の鑑。場内の熱気にうまく乗っかった大谷、
「水を得た魚」ならぬ「熱を得たアチチ」です。そして
キャプテン小川は…小川は…小川は…存在感が、消えていく……orz。
PWも公開したHG、苦しみながらも最後はHG三角締め
インリン様を捕獲し、掟破りの逆M字固めでフォール勝ち。何と、
ハッスル軍の勝利です。キレキレのHG、試合後のマイク合戦でも
高田総統を得意の下ネタで圧倒。プロレスでもトークでも圧勝です。
パーフェクトな勝利を収めたハッスル軍、締めは今日のヒーロー、
HGによる3・2・1・ハッスルハッスル・フォー!
大団円で終わったハッスルマニア、とても満足度の高い興行でした。